当分野は2010年4月に開設された新しい研究室です。

 受精卵から生物個体を作り出すためには、ゲノムに書き込まれたプログラムにしたがって、細胞が分裂を繰り返しながら多様な細胞種を生み出すことが必要です。

 細胞の多様性を作りだすための基本メカニズムは、異なる運命をたどる娘細胞を生み出す細胞分裂であり、「非対称分裂」と呼ばれます。




非対称分裂においては、
1) 細胞極性軸の確立、
2) 極性軸に沿った、細胞運命決定因子の非対称な分配、
3) 極性軸に沿った紡錘体の形成と細胞分裂、
という素過程が順次実施されます。

 私たちの研究室では、これらのダイナミックな細胞内現象を分子レベルで解析するために、細胞数が少なく実験生物としてさまざまな利点を持つ線虫C. elegans胚を主なモデル系として用いて解析を進めています。

 実験手法としては、遺伝学・細胞生物学・分子生物学・生化学・ゲノム科学的技術を統合的に用い、高時空間分解能ライブイメージング解析法などの技術開発も行います。