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自然のしくみを活かし、持続可能な社会をめざす『生態適応科学』の教科書を電子版書籍として無料配布開始

自然のしくみを活かし、持続可能な社会をめざす『生態適応科学』の教科書を電子版書籍として無料配布開始

2013.02.22 11:37

東北大学生態適応グローバルCOE

<概要>
現在、人間活動による土地利用や資源の過剰消費、今後予測される気候変動などの環境激変は人間社会へ大きな影響を及ぼすものと予測され、それは、もはや避けられない状態になってきました。このような状況のなか、自然がもたらす様々な恩恵(生態系サービス)を維持し、持続可能な社会を目指すためには、生物や生態系が本来もっている力を活かすことが重要です。東北大学生態適応グローバルCOE(生態適応GCOE)では、生物や生態系の適応力を活かした生態系管理を実現するための融合新領域を「生態適応科学」と呼び、5年間にわたり研究教育活動を実施してきました。本書は、生態適応科学の概要を理解して頂くためにまとめた教科書です。内容は大学学部生を対象に書かれたものですが、一般の方にも読んでいただけるように、巻末に用語集を設けました。また、できるだけ多くの方に読んでいただけるように、PDF版とePub版(iPad, iphone, Android,PCなどで電子書籍としてお読み頂けます)を用意し、無料でダウンロードできるようにしました。環境配慮型のプロジェクトに関心のある企業や市民団体、環境学習の現場、自然共生社会に関心のある方々の間でご活用頂ければ幸いです。以下のウェブページから利用可能です。
https://eff8703f-9382-4c10-91d0-6c1d8c8ddf32.filesusr.com/ugd/6ccf66_b4055db0efa14cdcb39daf9d5680a2cb.pdf

生態適応科学
 自然のしくみを活かし、持続可能な未来を拓く
 東北大学生態適応グローバルCOE編 日経BP社 2013年2月発行
 A5版/243頁 ISBN 978-4-8222-0869-1

【本書の概要】
私たちは、生物や生態系に対して様々に手を加えることで、豊かな社会を実現してきた。例えば農業や林業では、好ましい性質を持つ種や品種を選抜して用いている。さらに、大規模に農地を造成する、潅がいや治水のために多くのダムを建設するなど、しばしば生態系を大きく変えてきた。つまり、これまでの現代社会は、あらゆる問題をいわば「力技」で克服してきたと言える。しかし一方で、このような克服型技術は、地球規模で様々な問題を引き起こしている。
本書は、生物システムや生態系が本来持っている「適応力」を活かすことで、従来の克服型技術が抱える問題を解決し、持続可能な未来を目指す新しい学問領域として、生態適応科学(EcosystemAdaptabilityScience)を提案する。生態適応科学では、(1)適応力のメカニズムを解明する基礎研究、(2)その適応力を様々な産業や生態系管理に役立てようとする適応型技術の開発、(3)適応型技術の導入に向けた社会経済システムの構築の3つのアプローチを一体となって進めることで、持続可能な社会の実現を目指している。本書は、こうした方向性で生態適応科学の体系化を試みたものである。

プレスリリース記事は以下の通りです。

プレスリリース記事