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第31回 生命科学交流ミーティング オンラインセミナー

第31回 生命科学交流ミーティング オンラインセミナー

2021.09.15 16:00
日時:2021年9月21日(火)、12:15-13:30
 
セミナー形式:zoom配信によるオンラインセミナー
※視聴方法については配信したメールをご確認ください。
 
講演1 : 市之瀬 敏晴 助教 (進化ゲノミクス分野・学際科学フロンティア) 
 
演題 : 「記憶の形成・固定化メカニズム (Mechanism of memory formation and stabilization)」
 
要旨 : 記憶の寿命は、数秒で忘れてしまうものから数十年に渡るものまで、非常に幅が広い。ショウジョウバエは、匂い刺激と砂糖報酬と連合することによって、わずか一分間の学習で、数日間の記憶を形成する。この長期記憶形成には、新たなタンパク質の翻訳が必要である。演者らはこれまで、学習中・学習直後に機能する神経回路と、その細胞内シグナルカスケードの研究を行ってきた。さらに最近では、タンパク質翻訳をゲノムワイドにモニターすることで、神経活動依存的に翻訳されるタンパク質を同定した。本セミナーでは、記憶の形成・固定化について、主にその分子メカニズムについて議論したい。
 
Key words:Drosophila ; memory; neural circuits; translation 
 
 
講演2 : 林 真妃 学術研究員 (植物分子育種分野)
 
演題 : 「植物の受粉反応における雌雄相互作用の理解をめざして (Understanding of male-female interactions during pollination in plants)」
 
要旨 : 細胞膜H+-ATPaseはHを細胞外に排出するプロトンポンプとして働き、細胞の膜電位、pH、物質輸送を調節して植物の生命活動を支える重要な酵素である。また、H+-ATPaseは各々の細胞や組織で特有の刺激に応じて活性が調節され、植物において気孔開口、細胞伸長、病原応答など多様な生理応答に関わると考えられている。しかしながら、例えばシロイヌナズナにはH+-ATPaseが11アイソザイム存在し、高い機能重複により遺伝学的解析が難しいため、H+-ATPaseが重要となる生理応答は完全には明らかになっていない。現在我々は、H+-ATPaseがアブラナ科植物の受粉反応における雌雄相互作用に重要な役割を果たすと考え解析を進めている。本セミナーでは、演者らがこれまでに研究してきたH+-ATPaseが関わる生理応答と、今後の研究テーマについてお話ししたい。
 
Key words:Plasma membrane; H+-ATPase; Brassicaceae; Pollen hydration
 
 
生命科学交流ミーティング運営委員
第31回 世話人:西塔心路、赤堀真子
代表:畑中龍平 (ryuhei.hatanaka.q6(at)dc.tohoku.ac.jp)