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赤色ダイズができる仕組みを解明! ― 2つの遺伝子の機能が失われることで赤色になる ―

赤色ダイズができる仕組みを解明! ― 2つの遺伝子の機能が失われることで赤色になる ―

2026.05.13 11:00

【概要】

福島大学食農学類附属発酵醸造研究所の菅波眞央特任講師と東北大学大学院生命科学研究科の渡辺正夫教授、大学院農学研究科の小島創一助教らの研究グループは、ダイズの多様な色の違いがどのようにして生まれるのか、その仕組みを明らかにしました。
ダイズには、一般的な種子が黄色の品種の他に、黒色、茶色、緑色、赤色など様々な色を持つ品種が存在します。本研究では、多数のダイズ品種のゲノム情報を解析することで、ダイズ種皮の色を決める重要な4遺伝子を特定し、この組み合わせにより、色素の種類が変化し、多様な色が生まれることを明らかにしました。特に、赤色ダイズはこれまで原因物質が明らかになっていませんでしたが、赤色の原因色素が「ペラルゴニジン-3-グルコシド」というアントシアニンであることを特定し、さらに2つの遺伝子の機能が失われたことが原因であることを世界で初めて明らかにしました。本成果は、特徴的な色を持つ品種の開発やダイズの外観品質の安定化につながることが期待されます。
本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業、ならびに福島国際研究教育機構(F-REI)委託事業の助成(土壌低分子有機物の植物栄養学的影響の解明(代表:菅波眞央))を受けたものです。
 

【発表のポイント】

  • ダイズは品種によって様々な色のバリエーションが存在しており、これは蓄積する「フラボノイド」の種類の違いに起因します。
  • ダイズ333品種のゲノム情報を解析し、フラボノイド合成に関わる4つの遺伝子の組み合わせによって「アントシアニン」「プロアントシアニジン」の蓄積の有無が変化していました。
  • 赤色ダイズでは、2つの遺伝子(W1, T)の機能が失われることで「ペラルゴニジン-3-グルコシド」というアントシアニンが蓄積しており、品種改良の過程において、外観の良い種子を安定的に生産するのに効果的な遺伝子の組み合わせが選ばれていた。
  • ダイズの色素合成メカニズムが明らかになったことで、特徴的な色を持つ品種の開発やダイズの外観品質の安定化につながることが期待されます。
     
【論文情報】
 
タイトル:Combination of color-related genes regulates pigment composition and establishes diverse coloration in soybean
・著者:菅波眞央1,*,#,小島創一2,*,鎌倉雅都3,白石愛花3,別府和則3,吉田英樹1,二瓶直登1,4,高橋秀和1,4, 和氣駿之5,中山亨5, 林真妃6,増子(鈴木) 潤美6,佐藤萌2,吉田久美7, 升本早枝子1,4,松田幹1, 4,渡辺正夫6,#,松岡信1,#
・著者の所属:
1 福島大学食農学類附属発酵醸造研究所,2 東北大学大学院農学研究科,3愛媛県立西条農業高校,4 福島大学食農学類,5 東北大学大学院工学研究科,6 東北大学大学院生命科学研究科,7 愛知淑徳大学食農創造科学科 
*  共筆頭著者
#  責任著者 
掲載誌:Plant Physiology and Biochemistry
DOI URL:https://doi.org/10.1016/j.plaphy.2026.111251 (オープンアクセス)
 
 
 
 
関連リンク
 
 
【問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科 教授 渡辺正夫
電話:022-217-5681
メール:masao.watanabe.b1(at)tohoku.ac.jp
 
(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
高橋さやか
TEL: 022-217-6193
Email: lifsci-pr(at)grp.tohoku.ac.jp
 
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