植物分子遺伝 分野
植物は種によって様々な形態の花を有しています。この花の多様性はどのような遺伝子によって生じるのでしょうか。私たちの分野では花の器官形成を司る遺伝子を単離し、その発現と機能を明らかにするとともに、植物の進化の過程で花の多様性がどのように生じたのかを分子レベルで明らかにすることを目的として、以下の研究を行っています。
(1)ラン科植物における花器官形成の分子機構解明
(2)アスパラガスにおける雌雄性決定機構の解明とその進化
特色・実績
(1)ラン科植物における花器官形成の分子機構解明
ラン科植物の花被の形態は多種多様で、特に花の中央に位置する唇弁と呼ばれる花被片は種によって形態が大きく異なっています。私たちは花器官形成に関わる様々な遺伝子群の解析を行い、唇弁形成の分子機構の解明に取り組んでいます。
(2)アスパラガスにおける雌雄性決定機構の解明とその進化
アスパラガスは個体によって雌雄が分かれている雌雄異株植物であり、近年その性決定遺伝子の単離に成功しました。私たちは、これらの遺伝子の発現や機能を解析することにより、アスパラガスの性決定機構の解明に取り組んでいます。また雌雄異株アスパラガスは両性花植物から進化したことが明らかになっており、私たちは雌雄異株性の進化機構について研究しています。
教員紹介
准教授 菅野(塩月)明
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- 雌雄異株植物アスパラガスにおける雌雄性分化の分子機構の解明
- ユリ科・ラン科植物における花器官形成機構の分子生物学的解析