生き物のかたちは様々ですが、異なったかたちをつくるのにも共通の原理があります。最近の研究から、一見異なる形態形成過程にも共通の細胞の性質や決まった分子の特性が用いられていることが明らかになってきました。様々な形態形成の過程で繰り返し用いられる普遍的で重要な細胞や分子の挙動がどのような仕組みで構成されているのか、またどのような使い方によってかたちの違いを生み出すのかという疑問を、ショウジョウバエという小さな生き物を材料に、遺伝学的、分子生物学的に加え、力学的なアプローチも取り入れて解き明かしたいと考えています。

キャンパス | 青葉山 キャンパス |
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所属研究室 |
組織形成
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連絡先 | 022-795-6701 |
umetsu@tohoku.ac.jp |
経歴 |
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著書・論文 |
Umetsu D. and Dahmann, C. Umetsu, D., Dunst, S., and Dahmann, C. Umetsu, D., Aigouy, B., Aliee, M, Sui, L., Eaton, S., Jülicher F., and Dahmann, C. Umetsu, D. and Dahmann, C. Umetsu, D.*, Landsberg, K.*, Farhadifar, R.*, Ranft, J.*, Widmann, T., Bittig, T., Said, A., Jülicher, F. and Dahmann, C. Umetsu, D.*, Yasugi, T.*, Murakami, S., Sato, M. and Tabata, T. Umetsu, D., Murakami, S., Sato, M. and Tabata, T. |
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所属学会 |
日本発生生物学会、日本分子生物学会 |
最近の研究について
生き物の発生過程ではたくさんの境界がつくられ維持されています。たとえひと続きの組織でも、異なる系譜の細胞が混ざり合わずに境界を作っている場合があります。こういった境界は秩序だった組織を作るためのランドマークとして利用されています。しかしながら、どのような仕組みで細胞の混ざり合いがコントロールされているかは未だに分かっていません。私はこれまでに、ショウジョウバエの組織を用いて、遺伝学、マイクロレーザー切除、ライブイメージング、画像解析、コンピューターシミュレーションなどの手法を組み合わせてこの問題に取り組んできました。細胞が混ざり合わないようにするには、境界で局所的に張力を増加させることが重要であることが分かってきました。現在では、細胞が局所的に張力を高めるメカニズムを分子レベルで明らかにしたいと考えています。また、張力などの力学的な量を細胞がどのように感知し、利用しているかについての研究を展開したいと考えています。