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下條信輔先生が生命科学研究科客員教授にご就任

下條信輔先生が生命科学研究科客員教授にご就任

2019.03.19 08:00
 カリフォルニア工科大学をベースに、認知神経科学の研究で世界をリードされている、下條信輔先生が、2018年10月1日付けで、生命科学研究科客員教授に就任されました。今後は、生命科学研究科、および、NeuroGlobal 生命科学(脳科学)国際共同大学院プログラム、脳科学センターなどにおいて、脳科学教育・研究の充実・発展のため、客員教授としてご参画いただきます。
 去る2月15・16日に行われた、電気通信研究所共同プロジェクト研究会とNeuroGlobal 生命科学(脳科学)国際共同大学院プログラムの共催による、ワークショップ「「こころ」を生み出す脳内機構の理解」(生命科学研究科単位認定セミナー)にて、基調講演をしていただくとともに、全プログラムを通して参加いただきました。
(文責:筒井健一郎(脳神経システム分野・教授))
 

下條信輔(しもじょう しんすけ)先生 ご経歴
 1978年 東京大学文学部心理学科卒業。1985年 マサチューセッツ工科大学(MIT)大学院修了、
Ph.D.。1997年 カリフォルニア工科大学生物学部/計算神経系 准教授、1998年から同教授(現職)、 2019年から同チェン神経科学研究所教授。2004–2010年 科学技術振興機構 ERATO下條潜在脳機能プロジェクトリーダーなどを歴任。
 専門は知覚心理学、視覚科学、認知神経科学。最近は特に、情動と意思決定、感覚間統合と脳の可塑性、知覚と意識、社会脳などに関心を持つ。 Nature, Science, Nature Neuroscience, Neuron, PNASなど高インパクト誌を含め、学術誌に170本の公刊論文がある。直近では「ヒトは磁気感覚を持つか?」というきわめて論争的なテーマについて国際・学際共同研究を行い、EEGを用いて初めて決定的な神経科学的証拠を提出した(eNEURO, 2019;http://www.eneuro.org/content/early/2019/03/18/ENEURO.0483-18.2019)。それによれば、現代人の多くが潜在意識下で磁場の変化に対する感受性を持つという。また朝日WEBRONZA(科学・環境欄)などを舞台にサイエンスライターとして活動し、サイエンスミュージアムの展示ディレクターなど、日米両国で普及活動も続けている。
 
 1999年 サントリー学芸賞、 2004年 日本神経科学会時実記念賞、 2008年 日本認知科学会独創賞、2009年 中山賞大賞受賞。著書に「サブリミナル・マインド」(中公新書)、「<意識>とは何だろうか」(講談社新書)、「ブラックボックス化する現代」(日本評論社)、「潜在認知の次元」(有斐閣)他。
英語版リンク;
Caltech BBE  http://www.biology.caltech.edu/people/shinsuke-shin-shimojo
Shimojo Psychophysics Laboratory  https://neuro.caltech.edu/
Magnetoreception  https://maglab.caltech.edu/human-magnetic-reception-laboratory/
 
「社会脳」研究の1シーン(カルテック下條ラボ)