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食べ物を「足」で味わう機構の解明-肢(あし)と中枢神経を結ぶ複数の甘味受容体神経の機能と構造

食べ物を「足」で味わう機構の解明-肢(あし)と中枢神経を結ぶ複数の甘味受容体神経の機能と構造

2016.02.22 10:13

昆虫は、口だけでなく肢(あし)や食道、さらには翅(はね)など、体のさまざまな部分で味を感じることができます。東北大学大学院生命科学研究科の大学院生Vladimiros Thomaと谷本拓教授らを中心とした研究グループは、ショウジョウバエの「足」にある味覚神経細胞が、食物を探し出すために必須であることを明らかにしました。さらにこれらは2つに分類でき、食物の上で歩みを止める(「食卓につく」)ためのものと、食物の摂取をうながす(「食事を始める」)ためのものがあることを発見しました。本研究は、生物の異なる味覚センサーの機能多様性を研究する上で良いモデル系を提供します。
 本成果は、2016年2月19日(金)19時(日本時間)付けでNature Communications誌(電子版)に掲載されました。

右:食物情報伝達の模式図。同じ甘味を感じる神経細胞でも、肢(あし)から脳へ繋がるものと、腹神経索へ繋がるものではそれぞれ役割が異なる。 
左:2種類の甘味受容体神経の顕微鏡写真。食物の摂取をうながす神経(上段:赤)と、食物の上で歩行を抑制する神経(下段:緑)。

詳細(プレスリリース本文)PDF

【論文】
Functional dissociation in sweet taste receptor neurons between and within taste organs of Drosophila.

【著者】
Vladimiros Thoma, Stephan Knapek, Shogo Arai, Marion Hartl, Hiroshi Kohsaka, Pudith Sirigrivatanawong, Ayako Abe, Koichi Hashimoto,  Hiromu Tanimoto.

【雑誌】
Nature Communications

【DOI】
10.1038/NCOMMS10678

問い合わせ先

(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 谷本 拓(たにもと ひろむ)
電話番号:022-217-6223
Eメール:hiromut(at)m.tohoku.ac.jp ((at)を@に置き換えて下さい)

(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか(たかはし さやか)
電話番号:022-217-6193
Eメール:lifsci-pr(at)ige.tohoku.ac.jp ((at)を@に置き換えて下さい)