イネ遺伝子発現ネットワーク解析統合データベース:Plant Cell Physiol.に発表
イネ遺伝子発現ネットワーク解析統合データベース:OryzaExpress
所属:生態システム生命科学専攻・植物生殖遺伝分野
名前:渡辺正夫
URL:http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/watanabe/
遺伝子が大量に単離され、遺伝子発現パターンが理解できるようになったが、大きなデータベースに登録されているだけであり、それを有効に活用するためには、それらをまとめて、解析するシステムが、必要となる。このことは、植物科学に限らず、生物科学のどの分野でも必要なことです。とくに、遺伝子発現ネットワークは、これからの生命現象の神髄の理解には重要である。そこで、本研究科・植物生殖遺伝分野・渡辺正夫教授と、明治大学農学部・矢野博士をはじめとする国内7研究室が共同研究を行い、イネ遺伝子発現ネットワーク解析統合データベース(OryzaExpress)を構築し、国際科学誌Plant Cell Physiol.に発表しました。
遺伝子の発現パターンの相関をメジャーとして、遺伝子発現ネットワークを導きだし、また、既存のデータベースを統合したもので、データベースとして無料で公開しているだけでなく、その内容を記載した本論文もOpen accessにしてあり、pdf fileも自由に利用することができる。これらを利用して、イネをモデルとして生殖に係わる因子の相互関係を今後明らかにできればと思います。
この研究は国際誌「Plant Cell Physiol.」 (http://pcp.oxfordjournals.org/content/52/2/220.abstract?etoc)に、掲載されました。
Hamada et al. (2011) OryzaExpress: An integrated database of omics information and gene expression networks in rice. Plant Cell Physiol. 52: 220-229.
http://pcp.oxfordjournals.org/content/52/2/220.full.pdf+html
(Open Access, Access free)
私たちは、植物の生殖形質を遺伝学の手法を用いて、その分子機構を解明することを目標に、研究を行っております。主として研究しているのは、アブラナ科植物の自家不和合性の分子機構、花粉成熟に係わる分子メカニズム、低分子RNAの生殖形質への関連などです。
そこで、こうした点を明らかにするために、遺伝学、植物学の基礎を持ち、分子生物学の素養を有した学生さんと一緒に研究できることを希望します。ぜひ、渡辺まで、ご連絡ください。