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第21回生命科学セミナー

第21回生命科学セミナー

アブラナ科植物の雑種強勢について

2013.11.22 09:48
16:00~18:00
東北大学片平キャンパス
生命科学研究科本館会議室(3F)
藤本 龍 准教授 (神戸大学・農学部)
植物生殖遺伝分野
渡辺正夫( http://www.ige.tohoku.ac.jp/cgi-bin/prg/watanabe/contact/ )

雑種強勢とは、同一種内のある特定の組合せの両親間の交雑により得られたF1雑種個体が、両親の特性よりも優れた形質を示す現象です。この現象は、動植物の育種改良 (収量増加)に重要な遺伝現象で、品種育成に広く利用されています。雑種強勢の現象は、100年以上も前に発見されていますが、未だ、動植物で雑種機構の分子機構の共通理解には到っていません。
 我々はこれまでにモデル植物であるシロイヌナズナとその近縁な種で日本国内及びアジア地域で重要な野菜であるハクサイを用いて雑種強勢の分子機構の解明を目指して研究を進めています。シロイヌナズナでは、雑種強勢は生育初期 (播種後4日)で見られ、子葉の大きさが増加し、クロロフィル合成や光合成に関与する遺伝子の発現レベルが上昇していました。単位面積当たりの光合成量は、両親系統とF1雑種で差が見られませんでしたが、F1雑種では全ての葉において葉面積が両親系統よりも大きいことから、個体当たりの光合成量は大きくなります。生育初期に光合成を化学薬剤で阻害した場合に雑種強勢が見られなくなったことから、生育初期の葉面積の増加が少なくとも雑種強勢の維持には重要であることが分かりました。生育初期での葉面積の増加はハクサイのF1品種でも見られています。本セミナーではシロイヌナズナとハクサイ両方の研究成果について紹介します。

このセミナーは生命科学研究科の単位認定セミナー(2単位)です。