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研究

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不破准教授が 第59回(平成21年度)日本化学会進歩賞(天然物化学・生体関連化学部門) を受賞

不破准教授が 第59回(平成21年度)日本化学会進歩賞(天然物化学・生体関連化学部門) を受賞

2010.01.01 09:43

生命構造化学分野

不破 春彦

 分子生命科学専攻・生命構造化学分野の不破春彦准教授が、第59回(平成21年度)日本化学会進歩賞(天然物化学・生体関連化学部門)を受賞しました。進歩賞は、化学の基礎または応用に関する優秀な研究業績を挙げ、満37歳に達していない研究者に贈呈される賞で、今回、受賞の対象となった研究は「複雑な構造を有する海洋天然有機化合物の効率的全合成」です。
 海洋生物の二次代謝産物(海洋天然有機化合物)は、特異な分子構造と強力かつ多様な生物活性を示すことから、有機合成化学のチャレンジングな標的分子であるだけでなく、革新的な医薬品のシードとして、あるいは分子レベルでの生命現象解明のツールとして、創薬科学や生命科学領域で重要な役割を担っています。しかし多くの場合、海洋天然有機化合物は極微量成分であるため、化学合成による実用的な物質供給法の開発が必要です。不破准教授は、鈴木-宮浦反応を鍵段階とする独創的な合成戦略を駆使して、数種の複雑な構造を有する海洋天然有機化合物の完全化学合成(全合成)を達成し、さらに全合成を基盤とした高活性人工類縁体の創出へと研究を展開しました。この一連の研究成果が国際的にも大いに注目を集め、高い評価を受けていると認められました。
 受賞者一覧については、以下のURLをご参照ください。
http://www.chemistry.or.jp/prize/winner.html