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研究

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北野潤助教が、2010年度日本動物学会の奨励賞を受賞

北野潤助教が、2010年度日本動物学会の奨励賞を受賞

2010.08.01 09:51

生態システム生命科学専攻・生物多様性進化分野

北野 潤

生態システム生命科学専攻・生物多様性進化分野の北野助教が、2010年度の日本動物学会奨励賞を受賞しました。日本動物学会の研究奨励賞は、日本動物学会に所属し、活発な研究活動を行い将来の進歩発展が強く期待される若手研究者に贈られる賞であります。今回は、北野助教が取り組んできた「トゲウオ科魚類における適応と種分化の遺伝機構」が受賞の対象となりました。2010年9月24日の動物学会にて表彰されます。

北野助教は、トゲウオ科魚類のイトヨをモデル系として、種分化と適応進化の分子遺伝機構に関する最先端の研究成果を数多くあげてきました。近年、進化の遺伝基盤を解明する研究分野は急速に進展しており、生物多様性の保全からも注目されています。北野助教は、特定の手法や分野にとらわれることなく、地道な記載研究から始まり、遺伝学、生態学、行動学、生理学などの複数の手法を駆使することによってこの課題に取り組み、その成果は世界的に高い評価を受けています。まず、日本海と太平洋のイトヨが種分化の研究に最適であることを詳細な記載研究で明らかにしたのち、これら2型のイトヨの間に働く生殖隔離機構を解明するとともに、日本海型イトヨと太平洋型イトヨは性染色体転座により性染色体構造が分化していることや、その領域に雑種不妊および行動隔離に重要な求愛行動の遺伝子が集積することなどを明らかにしました。これらの一連の研究成果はいずれも国際一流誌に掲載されており、研究内容と将来の発展性が高く評価されました。

受賞者の一覧はこちらからご覧ください。
http://www.zoology.or.jp/news/index.asp?patten_cd=12&page_no=70