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牧野能士助教が「平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞

牧野能士助教が「平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞」を受賞

2013.04.08 14:30

所属 : 生態システム生命科学専攻 生物多様性進化分野
氏名 : 牧野 能士 助教

 東北大学大学院生命科学研究科の牧野能士助教は、平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。表彰式は4月16日(火)に文部科学省にて行われます。科学技術分野の文部科学大臣表彰とは、科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者について、その功績を讃えることにより、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、もって我が国の科学技術水準の向上に寄与することを目的としています。若手科学者賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象とした賞です。今回受賞の対象となった研究業績は、「重複遺伝子の進化学的研究」であり、全ゲノム重複により生じた重複遺伝子が量的均衡遺伝子であることを明らかにした成果が高く評価されました。
 遺伝子が重複すると機能的な制約が低下するため、コピーされた重複遺伝子の多くは速やかに消失します。一方で、全ゲノム重複により生じたのちに消失せず保持された重複遺伝子(オオノログ)が数多く存在しますが、オオノログがなぜ重複後に消失しにくいのかは不明でした。牧野助教は、全ゲノム重複後の進化過程における遺伝子の重複頻度を比較するという着想により、オオノログが遺伝子の消失や重複に脆弱な量的均衡遺伝子であることを示し、オオノログの保持メカニズムを明らかにしました。また、量的均衡性の観点からオオノログには病気に関る遺伝子が多いことも発見し、特にダウン症候群に関連する遺伝子の75%がオオノログであることを見いだしました。本研究成果は、進化学的な研究への貢献だけでなく医学分野にも応用可能な重要な研究であると期待されています。

文部科学省の発表は下記URLからごらんください。
http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/25/04/1332785.htm

 (問い合わせ先)  
東北大学大学院生命科学研究科
牧野能士 助教
電話番号:022-795-6689
E-mail