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研究

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脳活動から腕の動き推定

脳活動から腕の動き推定

2006.04.01 17:43

脳で考え動かせるロボットに道

脳活動から腕の動き推定 - サルで実験成功

所属:生命機能科学専攻 脳情報処理分野
名前:飯島 敏夫
URL:http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/iijimalab/index.html

 東北大学大学院生命科学研究科脳情報処理グループは科学技術振興機構(CREST)のプロジェクトで、東京工業大学、京都大学と共同研究を行い、サルの脳にある神経細胞の活動を調べて、腕の動きや位置を正確に予測することに成功した。この成果は身体まひなど体を自由に動かせない人のために、脳で考えるだけで動かせるロボット開発につながる。
 研究チームは、ニホンザルが腕を動かすとき、その動きと筋肉に発生する電気信号、脳が指令を送る部分の細胞の活動をそれぞれ調べ、コンピューターで関連性を計算した。
 この結果を使って、サルの脳細胞18個を調べたところ、サルの腕の動き始める位置や、力のいれ具合を高精度に予測することに成功した。脳の活動を使ってリアルタイムにロボットを操作する、いわゆるブレイン-マシン インターフェイス(Brain Machine Interface)の研究が米国を中心として世界的に盛んになっている。しかし、これまでの研究では手先の位置を予測するだけであった。今回の成果を生かせば、動きだけではなく力の入れ具合など、より細かな操作もロボットで再現できるようになる。
Neuroscience Research (3.27電子版)に掲載され、日本経済新聞、日経産業新聞(先端技術)などで報道された。
Koike, Y., Hirose, H., Sakurai, Y., Iijima, T.: Prediction of arm trajectory from a small number of neuron activities in the primary motor cortex. Neurosci. Res., in press (2006)

東北大学大学院生命科学研究科脳情報処理グループ:
http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/iijimalab/index.html