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研究

研究成果

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植物の成長におけるポリアミン分解の役割 サーモスペルミン分解は生殖成長への移行に重要

植物の成長におけるポリアミン分解の役割 サーモスペルミン分解は生殖成長への移行に重要

2014.06.11 13:36

分子生命科学専攻 分子応答制御分野 

草野 友延

 東北大学大学院生命科学研究科の草野友延(くさのとものぶ)教授(分子応答制御分野)らの研究グループは、城西大学、米国テキサス大学、ドイツ生物多様性気候研究所の研究者との共同研究により、モデル植物であるシロイヌナズナのポリアミン酸化酵素5がサーモスペルミンの分解に特異的に関与すること、さらに本酵素を作る遺伝子が破壊されたシロイヌナズナでは栄養成長から生殖成長への移行が著しく遅れることを明らかにしました。本研究成果は、米国植物生理学会の学会誌であるPlant Physiologyのオンライン版に2014年6月6日付けで公開されました。

[研究成果の要点]

  • シロイヌナズナは5種類のポリアミン酸化酵素遺伝子(AtPAO1~AtPAO5)をもつが、今回AtPAO5遺伝子が作る酵素が植物体内でサーモスペルミンを特異的に分解することを明らかにした。
  • AtPAO5遺伝子が機能を失った植物は、野生株に比べ栄養成長から生殖成長への移行が著しく遅れることを明らかにした。
  • 植物の成長において、サーモスペルミン濃度は合成と分解のバランスにより厳密に制御される必要性が強く示唆された。

 プレスリリースは次のとおりです

kusano※ige.tohoku.ac.jp(※を@に置き換えてください)