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深海の奇妙な微小動物 コウラムシ類(胴甲動物門)の新種 国内2例目32年ぶりの新種発見

深海の奇妙な微小動物 コウラムシ類(胴甲動物門)の新種 国内2例目32年ぶりの新種発見

2020.11.17 14:00

発表のポイント

  • 深海からみつかったコウラムシ類(胴甲動物門)を新属新種として発表
  • 1988年以来のコウラムシ類の日本産新種
  • 謎に満ちた動物グループの多様性解明に一歩近づく
 

概要

頭は200を超える棘で覆われ、胴は鎧のように丈夫な動物、それがコウラムシ類(胴甲動物門)です。一見、毛がふさふさとしたランタンにも見えるこの動物は、海底の砂のすきまに棲んでおり、1983年までその存在が知られていなかったほど希少なグループです。東北大学大学院生命科学研究科の藤本心太助教らのグループは、三重大学、広島大学の練習船、勢水丸、豊潮丸による日本沿岸の調査により、日本産としては32年ぶり2種目となる新属新種Wataloricus japonicusを報告しました。本研究はドイツのMarine Biodiversity誌(電子版)に11月14日付で掲載されました。

 

  本研究で発表したコウラムシ類Wataloricus japonicus. 体長は0.3ミリ程度。
 
 
 
【用語説明】
動物門:動物を体の基本的な仕組みでグループ分けした時の、それぞれのグループを指す、系統分類学の用語。動物は30いくつかの動物門に分けられる。
 
 
【論文情報】
 
題目:A new genus and species of Loricifera (Nanaloricida: Pliciloricidae) from the deep waters of Japan

著者:Shinta Fujimoto, Hiroshi Yamasaki, Taeko Kimura, Susumu Ohtsuka, Reinhardt Møbjerg Kristensen
筆頭著者情報:藤本 心太、東北大学生命科学研究科附属浅虫海洋生物学教育研究センター

雑誌:Marine Biodiversity

DOI : https://doi.org/10.1007/s12526-020-01130-3
 

 
 
 
 
 
 

【問い合わせ先】

(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当 藤本 心太(ふじもと しんた)
電話番号:017-752-3388
Eメール:shinta.fujimoto.c4(at)gmail.com
 
(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当 高橋 さやか(たかはし さやか)
電話番号:022-217-6193
Eメール:lifsci-pr(at)grp.tohoku.ac.jp