【発表のポイント】
- 造礁サンゴでは、初期発生における変態過程で、前の発生段階に戻れなくなる「不可逆点」がある。
- 本研究では、発生初期段階にあるサンゴの幼生を用いて、この不可逆点の前後で、細胞表面のセンサータンパク質に関する遺伝子発現の変動パターンが大きく異なることを明らかにした。
- 不可逆点後には細胞内の不要となったタンパク質が分解され、発生段階が「戻れない」状態になることが示唆された。
- 本研究により、サンゴの重要なライフイベントに関わる遺伝子群が同定され、サンゴの生息場所決定機構の全容解明への糸口を掴むことができた。
【概要】
造礁サンゴでは、初期発生における変態過程で、前の発生段階に戻れなくなる「不可逆点」がある。
本研究では、発生初期段階にあるサンゴの幼生を用いて、この不可逆点の前後で、細胞表面のセンサータンパク質に関する遺伝子発現の変動パターンが大きく異なることを明らかにした。
不可逆点後には細胞内の不要となったタンパク質が分解され、発生段階が「戻れない」状態になることが示唆された。
本研究により、サンゴの重要なライフイベントに関わる遺伝子群が同定され、サンゴの生息場所決定機構の全容解明への糸口を掴むことができた。
本研究では、発生初期段階にあるサンゴの幼生を用いて、この不可逆点の前後で、細胞表面のセンサータンパク質に関する遺伝子発現の変動パターンが大きく異なることを明らかにした。
不可逆点後には細胞内の不要となったタンパク質が分解され、発生段階が「戻れない」状態になることが示唆された。
本研究により、サンゴの重要なライフイベントに関わる遺伝子群が同定され、サンゴの生息場所決定機構の全容解明への糸口を掴むことができた。

-図1.(左)産卵直前のウスエダミドリイシ(Acropora tenuis)の様子(撮影:石井宏憲)。(右)ウスエダミドリイシのプラヌラ幼生の様子(撮影:服田昌之)。
【論文情報】
Yuu Ishii, Masayuki Hatta, Ryusaku Deguchi, Masakado Kawata, Shinichiro Maruyama (2022)Gene expression alterations from reversible to irreversible stages during coral metamorphosis. Zoological Letters, 8, Article number: 4
DOI: 10.1186/s40851-022-00187-1
DOI: 10.1186/s40851-022-00187-1
【お問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科
担当:助教 丸山 真一朗(まるやま しんいちろう)
電話番号: 022-795-6689
Eメール: maruyama(at)tohoku.ac.jp
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東北大学大学院生命科学研究科
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(報道に関すること)
東北大学大学院生命科学研究科広報室
担当:高橋 さやか (たかはし さやか)
電話番号: 022-217-6193
Eメール: lifsci-pr(at)grp.tohoku.ac.jp
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