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研究分野

生態発生適応科学専攻 :
生態ダイナミクス講座

研究

番場 大

助教 番場 大
キャンパス 片平 キャンパス
所属研究室 共生ゲノミクス
連絡先 022-217-5713
E-mail masaru.bamba.b2@tohoku.ac.jp
Researchmap
 
Orcid
 
神奈川県川崎市出身,梨畑に囲まれた長閑な環境ですくすくと育ちました。
学生時代を千葉で過ごし,学位取得から今まで東北大にお世話になっております。
研究分野は植物-微生物相互作用とバイオインフォマティクス。個体から群集までの多様なデータを俯瞰して,生物間相互作用がどのように維持され,進化していくのかを解き明かそうとしています。生命科学だけでなくどんな研究にも楽しくワクワクさせられるので,今後はいろいろな分野と関われたらと思います。
経歴
2011年4月 – 2015年3月: 千葉大学理学部生物学科
2015年4月 – 2017年3月: 千葉大学大学院融合理工学府
2017年4月 – 2020年3月: 千葉大学大学院融合理工学府 (博士(理学))
2017年4月 – 2020年3月: 日本学術振興会特別研究員 (DC1)
2020年4月 – 2021年12月: 東北大学大学院生命科学研究科 共生ゲノミクス分野 学術研究員
2022年1月 – : 東北大学大学院生命科学研究科 共生ゲノミクス分野 助教
著書・論文
Bamba, M., Aoki, S., Kajita, T., Setoguchi, H., Watano, Y., Sato, S., and Tsuchimatsu, T. 2020. Massive rhizobial genomic variations associated with partner quality in Lotus–Mesorhizobium symbiosis. FEMS Microbiol Ecol 96:12. doi: 10.1093/femsec/fiaa202
 
Bamba, M., Aoki, S., Kajita, T., Setoguchi, H., Watano, Y., Sato, S., and Tsuchimatsu, T. 2019. Exploring Genetic Diversity and Signatures of Horizontal Gene Transfer in Nodule Bacteria Associated with Lotus japonicus in Natural Environments. Mol. Plant-Microbe Interact. 32:1110–1120
 
Bamba, M., Nakata, S., Aoki, S., Takayama, K., Núñez-Farfán, J., Ito, M., Miya, M., and Kajita, T. 2016. Wide distribution range of rhizobial symbionts associated with pantropical sea-dispersed legumes. Antonie Van Leeuwenhoek. 109:1605–1614
 
Bamba, M., Kawaguchi, Y. W., and Tsuchimatsu, T. 2019. Plant adaptation and speciation studied by population genomic approaches. Dev. Growth, Differ. 61:12–24
所属学会
日本植物学会,日本植物分類学会,日本進化学会,植物微生物研究会

最近の研究について

近年,持続可能な農業の確立,低炭素社会の実現,温室効果ガスの削減などの目標に向けて植物-微生物相互作用を活用する機運が高まっています。我々は植物種内に生じる多様性や植物と相互作用する微生物群集を網羅的に観察することで,植物-微生物群集相互作用がどのように成り立ち,維持され,変化していくのかを明らかにしようとしています。
 現在は,マメ科のモデル植物ミヤコグサ (Lotus japonicus (Regal) K. Larsen) を用いた研究を進めています。我々は日本全国から採集されたミヤコグサ系統を維持しており,さらに彼らが自生していた地点に実際に赴き,自生地の土壌を採取してきました。そして,ミヤコグサ各系統を自生地土壌や他系統が生息していた土壌で成育させ,どのような植物-微生物群集相互作用を築くのかを観察しています。これらの相互作用と植物系統との差異の関連を調査することで,どのような相互作用が植物にとって有益なのか,そしてその相互作用がどのような遺伝的背景のもと成立するのかを明らかにしようと試みています。

メッセージ

研究とは先人たちが積み上げたもの上に成り立つものだと考えています。それは知識の積み重ねだけではなく,自身が受けてきた教育や研究を行う環境,文化の成熟をも含みます。そのため,自分自身で新しい知識を創造すること,次世代を育てること,次世代も十分に研究ができるよう場を整えること,私はそれらすべてが研究のうちであると考え,日々精進しております。