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研究分野

生態発生適応科学専攻 :
個体ダイナミクス講座

研究

塩見 こずえ(兼)

助教 塩見 こずえ(兼)
キャンパス 青葉山 キャンパス
所属研究室 動物発生
E-mail kozue.shiomi.b1@tohoku.ac.jp
ホームページ https://rckoshio.webnode.jp
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ミズナギドリやペンギンなど、一生の大半を海の上で過ごす鳥類の研究をしています。今は特に、帰巣能力・帰巣行動に注目しています。
経歴
2007年3月 京都大学農学部資源生物科学科卒業
2009年3月 京都大学大学院情報学研究科 修士課程 修了
2010年4月〜2012年3月 日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2012年3月 東京大学大学院農学生命科学研究科 博士課程 修了、博士(農学)取得
2012年4月~2013年3月 日本学術振興会 特別研究員(PDに資格変更;東京大学大気海洋研究所)
2013年4月~2015年3月 日本学術振興会 海外特別研究員(CAnMove, Lund University, Sweden)
2015年4月~2020年3月 国立極地研究所 生物圏研究グループ 助教、総合研究大学院大学 複合科学研究科 極域科学専攻 助教
2020年4月〜 東北大学 学際科学フロンティア研究所 新領域創成研究部 助教、東北大学大学院生命科学研究科 助教
著書・論文
所属学会
日本バイオロギング研究会、日本動物行動学会

最近の研究について

『鳥類の帰巣行動を形成する外的・内的要因と進化プロセスの研究』
 
繁殖期の海鳥は、巣を出発 → 海で餌を取る → 巣に帰る、を繰り返します。このような移動サイクルのうち、私の研究では「海から巣へ帰る」行動を詳しく調べています。種によっては1000 km以上離れた海域まで出かけていたり、どこから帰ってくるときにも決まった時間帯に巣に到着していたりと、高い時空間認知能力を持つことが伺えます。しかし、その移動パターンのメカニズムや制約についてはほとんど解明されていません。
 
水中や空中を動き回る鳥たちを自力で追いかけ続けることはできませんが、小型の記録計を動物の体に直接取り付けることによって移動経路や運動を遠隔記録し、海鳥の行動を解析することができます(=バイオロギング)。 これからの研究ではバイオロギングデータに形態やゲノムの情報も組み合わせることによって、
・何を手がかりに帰巣のタイミングとルートを選んでいるか
・何が帰巣のタイミングとルートの制約となっているか
・どのようなプロセスで帰巣の時空間パターンが形成されてきたか
などの疑問に取り組みたいと考えています。

メッセージ

大海原を動き回っている鳥たちの行動や認知メカニズムを自分の目で直接観察することはできません。しかし様々な手法を駆使すればそんな現象の一端を覗くことができるかもしれない、と想像するとわくわくします。