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研究分野

分子化学生物学専攻 :
階層的構造ダイナミクス講座(協力講座)

研究

南後 恵理子

教授 南後 恵理子
キャンパス 片平 キャンパス
所属研究室 分子機能可視化
連絡先 022-317-5345
E-mail eriko.nango.c4@tohoku.ac.jp
ホームページ https://www2.tagen.tohoku.ac.jp/lab/nango/html/
Web of Science
Google Scholar
 
 
タンパク質の機能はどのような仕組みで達成されるのか?一見単純な問いですが、ナノスケールであるタンパク質の働きを原子レベルで解明するのは容易ではありませんでした。私はタンパク質の仕組みを原子レベルで解明し、新たな分子設計に繋げることを目指して研究を行っています。
経歴
東京工業大学理学部卒、同大学院理工学研究科単位取得退学。東京工業大学理学部助手、助教、同大学にて博士取得。理化学研究所放射光科学総合研究センターリサーチアソシエイト、研究員、京都大学医学研究科助教、特定准教授、2020年4月より現職。
著書・論文
X-ray Free Electron Lasers:  A Revolution in Structural Biology, Springer
所属学会
日本生物物理学会
日本化学会
日本結晶学会
日本蛋白質科学会
担当講義
先端分子化学生物学特論Ⅲ(階層的構造ダイナミクス)
分子化学生物学概論

最近の研究について

(光スイッチ型蛍光タンパク質の反応を可視化)
光スイッチ型蛍光タンパク質は、特定の光が当たると蛍光のオンオフが切り替わる蛍光タンパク質です。蛍光タンパク質には、光を受容する発色団と呼ばれる構造があり、蛍光のオンオフの切り替えは発色団の構造変化と連動して起こります。しかし、発色団は光が当たると即座に構造が変わるため、動きを捉えることが困難であり、スイッチング機構の詳細も不明でした。
我々は、X線自由電子レーザーを用いて300フェムト秒(1フェムト秒は1,000兆分の1秒)からマイクロ秒(1マイクロ秒は100万分の1秒)という極めて短い時間における光スイッチ型蛍光タンパク質rsEGFP2の原子の動きを観察することに成功し、発色団の分子構造がねじれながら変化することを見出しました。
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/07/press20230721-02-subpico.html

その他については、下記をご覧ください。
(温度による酵素の構造変化を分子動画撮影)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/09/press20230919-02-protein.html

(視覚に関わるタンパク質の超高速分子動画)
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2023/03/press20230323-01-vision.html
 

メッセージ

当研究室の特徴は、実験と計算の両方に取り組みながら、タンパク質機能の解明を目指すところにあります。また、学ぶ分野も分子生物学、生化学から結晶学、計算科学と様々で学際領域の研究になります。興味のある方は是非研究室を訪れてみてください。