花野さんの論文がPlant Biotechnology誌にて出版されました

当研究室の助教である花野滋さんの論文がPlant Biotechnology より出版されました。

イチゴはよく知られている果実ですが、バラ科植物の研究モデルとしても利用されています。本研究ではモデル植物である2倍体イチゴ (Fragaria vesca) のランナー (匍匐茎) から派生した子株を用いて、Rhizobium rhizogenesis を介した毛状根形質転換法を提案しました。この方法では、従来の種子生産やカルス形成を省略することが可能であり、また地上部 (特に可食部) への遺伝子改変を避けることが可能となります。

Shigeru Hanano , Koichiro Otake, Shusei Sato (2024) Rhizobium rhizogenes -mediated Hairy-root Transformation of Daughter Plants from the Model Strawberry Fragaria vesca’s Stolons. Plant Biotechnology [Link]


バイオサイエンスとインダストリー誌に研究紹介記事が掲載されました (番場)

5月にFEMS Microbiology and Ecologyより出版された論文についての紹介記事がバイオサイエンスとインダストリー誌 [2024 VOL.82 NO.6] に掲載されました 。記事タイトルは「植物の生育における土壌微生物と品種の相性」となります。ラボの研究に注目していただいてありがたい限りですね。

SofieさんのFarewell partyを行いました

デンマークから来日しているSofieさんは先週一杯でラボ滞在を終えました。最終日にはSofieさんを囲んでたこ焼きパーティを行いました。Sofieさんもデンマークのライスプディング (Risalamande) を作ってきてくださり、楽しい異文化交流でした。たこ焼きを見たSofieさんはデンマークのエーブルスキワ (Æbleskiver)とよく似ていると仰られ、不思議な収斂進化が感じられました。

研究も順調に進捗し、日本も楽しんでいただいたようで何よりです。お疲れさまでした。

デンマークからSofieさんが来日しています

先週よりデンマークのオーフス大学からSofie Jin Vistisen Christiansenさんが来ラボしております。Sofieさんはリン酸の集積に関係する遺伝子と根微生物群集との関係について研究しております。短い間ですがよろしくお願いいたします!

セミナーの写真は失敗してしまったので先週のソフトボール大会の写真

生命科学研究科ソフトボール・芋煮大会に参加しました

本日は快晴の中、秋のソフトボール大会・芋煮会に参加しました。まずは主催の生命科学研究科院生会のみなさまはありがとうございました。

今回は佐藤修正先生は出張で残念ながら参加はできませんでしたが、なんとか1勝することができました。皆様大変楽しく過ごせたようでよかったです。

東北エコロジーセミナーを開催しました.

2024年10月18日に第6回東北エコロジーセミナーを開催し,東京大学の岡村悠 博士と当研究室の番場が講演を行いました.岡村さんには「わさび食う虫も好き好き」なぜシロチョウは辛いアブラナ科草本を食べられるのかというタイトルで,シロチョウがアブラナ科植物のグルコシノレートをどのように分解し,植物の食植動物への防御応答に対応しているのかについてお話しいただきました.議論が盛り上がり,大変楽しいセミナーになったかと思います.岡村さん,ありがとうございました!

岡村 悠 博士 ( 東京大学大学院理学系研究科 植物進化生態学研究室 学振PD: ResearchMap)

2024年度植物学会宇都宮大会に参加しました

9月14日-16日に宇都宮にて開催された日本植物学会第88回大会に当研究室の中野さん (M2), 橋本さん (助教), 番場さん (助教)が参加し、それぞれの研究成果を発表されました。

演題は下記のとおりです。

  • 「屋外圃場で観察されるミヤコグサ系統依存的な微生物相互作用」中野 佑太1), 番場 大1), 東 優佑1), 佐藤 修正1). 1)東北大・院生命科学
  • 「根粒菌エフェクターに起因するミヤコグサの根粒共生制御機構の解析」橋本 駿1), 番場 大1), 日下部 翔平1, 2), 高澤 瑞希1), Ying Cui1), Piromyou Pongdet3), Songwattana Pongpan3), Tittabutr Panlada3), Boonkerd Nantakorn3), Teaumroong Neung3), 内海 俊樹4), 三井 久幸1), 佐藤 修正1). 1)東北大・院生命, 2)福島県農業総合センター, 3)スラナリ工科大, 4)鹿児島大・院理工
  • 「図鑑情報とLLMを活用した大規模表現型抽出 ~花色情報とオカレンス情報を統合したビッグデータ解析~」番場 大1), 佐藤 修正1). 1)東北大学・院・生命

みなさま、お疲れさまでした!

この夏はいろいろな研究者が立ち寄ってくれます

現在、当研究室にはPongdet Piromyou 博士 (Suranaree University, Thailand) が滞在しております。Piromyou 博士はマメ科植物根粒菌共生などに関連するType III effector systemについて研究しております。タイのスラナリ大学とは交流が盛んで、昨年度もPongpan Songwattana 博士がいらっしゃりましたし、当研究室のCuiさん (D3) も昨年度合計半年ほとスラナリ大学にお世話になっておりました。これらの研究グループとの共同研究も次々とパブリッシュされていますので、このような関係を続けていきたいものですね。

Apisit Songsaeng et al. (2024) Enhancing Resistance to Cercospora Leaf Spot in Mung Bean (Vigna radiata L.) through Bradyrhizobium sp. DOA9 Priming: Molecular Insights and Bio-Priming Potential. Plants https://doi.org/10.3390/plants13172495

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また、昨日までは後藤崇支 博士 (元基礎生物学研究所、現Aarhus University, Denmark) が滞在しておりました。後藤さんはマメ科植物と根粒菌の共生関係の分子機構に関連する植物側因子の研究を進めており、現在はデンマークのJensラボにて研究員をしております。また当研究室の番場さんとも共同研究をしており、こうした若手ネットワークが育ってくるのもいいものですね。

植物微生物研究会第33回研究交流会にて学生が発表しました

8月27日-29日に開催された植物微生物研究会第33回研究交流会に当研究室の大泉さん (M2)、中野さん (M2)、Yusdarさん (助教)、橋本さん (助教)、番場さん (助教) が発表を行いました。発表内容は以下になります。

  • 大泉優夏さん (ポスター):酸素存在下においても窒素固定活性を示すメタン酸化細菌
  • 中野佑太さん (ポスター):植物根内に形成されるAM菌群集に対する植物の効果
  • Yusdar Mustaminさん (口頭):ミヤコグサ根に形成される微生物群集より作出したSynthetic community
  • 橋本駿さん (口頭):ミヤコグサ根粒菌共生における根粒菌エフェクターに関連する植物遺伝基盤
  • 番場大さん (ポスター):ミヤコグサに近縁なLotus kryloviiのゲノム解析

本研究交流会は当初高知大学で開催される予定でしたが、台風10号の影響によりオンライン開催に変更されました。変更を決断し、そこからオンライン環境を準備した運営に感謝を。

今年もイネサンプルの採集が始まりました

昨日は鹿島台圃場でイネサンプルの採集を行いました。我々はイネの根に生息するメタン酸化細菌の調査を目的としているので,一般的な稲刈りのような採集ではなく,地下部をスコップで掘り起こします。まだ栄養成長期なので簡単ですが,幼穂形成期,出穂期となるにつれて根が強くはるので,採集はどんどんハードになっていきます。作業お疲れさまでした。