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研究科概要

研究科長あいさつ

東北大学大学院生命科学研究科長 東谷 篤志

世界最高水準の成果を創出し、
豊かな人間生活の維持と向上へ。

東北大学大学院生命科学研究科長
東谷 篤志

 東北大学大学院生命科学研究科は、平成13 年に旧来の学部大学院・研究所の枠を越えて、3専攻、計36分野からなる独立研究科として発足しました。分子から細胞、個体、環境から生態までのライフサイエンスにおける広範な領域を総合的に1か所で網羅し、広く国内外から多彩な大学院学生を受け入れ、研究教育を行ってきました。この間、本研究科が中心となって専攻横断的に取組んだ2 つのGCOE 拠点形成プログラム「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点 脳科学GCOE」と「環境激変への生態系適応に向けた教育研究拠点 生態適応GCOE」が採択されるなど、研究教育で高い評価を受け実績を伸ばしてきました。卒業生は1,900 名を超え、うち359 名が博士学位を授与され、国内並びに海外の大学・研究所、民間企業、行政機関等において、それぞれ大いに活躍しています。
 このように本研究科は、本学のライフサイエンスの中核的ハブ拠点として成長し、研究教育に大きな成果を上げてきましたが、従来の活動を単に継続するだけでは、その責務を十分に果たせない状況も生まれてきました。ライフサイエンス研究は、近年、飛躍的に発展し、多くの新たな生命の神秘の解明がなされてきましたが、これらは次なる未知の課題を提示し、専門性をより高度に高めた研究が求められています。さらに、温暖化、環境破壊に伴う生物多様性の喪失、急速な高齢化など、新たに全地球レベルで対応しなければならない課題が、21 世紀に入って益々クローズアップされてきました。これらの状況の中で求められる人材は、今後の社会情勢のなかでクリエィティブな発想力が必要とされます。
 しかしながら、設立当初の枠組みからなる体制では、「分子・細胞レベル」、「個体レベル」、「環境・生態系レベル」の3階層に分断された構成になっており、時代の要請に十分こたえる領域の枠組みになっていません。そこで、「生命現象の包括的・統合的な理解」と「人類の福祉への貢献」の両立を目指して、「脳生命統御科学」、「生態発生適応科学」、「分子化学生物学」の3つの専攻に改編しました。これら3 領域は、生命科学の中心的な領域として進展する分野であると同時に、健康・医療、地球環境問題下における持続的社会の構築、農林水産・食糧問題という社会的、産業的ニーズに応えるものです。生命、環境、情報、及び研究に関する倫理教育を徹底し、自ら設定した課題をもとに高度な最先端の専門性を修得しながら、課題解決に至る教育研究の体系に改編しました。
 今後も、東北大学が目指す「人が集い、学び、創造する、世界に開かれた知の共同体」の一端として、ライフサイエンスを共に学び世界に伍する研究に携わる国内外の多彩な若人に門戸を開いています。

平成30年4月1日