分子生命科学専攻・生命構造化学分野
分子生命科学専攻・生命構造化学分野の佐々木誠教授が、平成１７年度（第２３回）日本化学会学術賞（天然物化学・生体関連化学部門）を受賞することが決
定しました。学術賞は化学の基礎または応用の各部門において先導的・開拓的な研究業績を挙げた研究者に贈呈される賞で、今回、受賞の対象となった研究は
「新規ポリエーテル骨格合成法の開発と天然物全合成への展開」です。
海産微細藻が生産するポリエーテル系天然物は、複雑な巨大分子構造と極めて強力な生物活性を持つことから、生命科学の関連分野で多くの注目を集めていま
す。しかし、天然からの試料入手が困難な微量成分であるため、詳細な生物活性発現機構に関する研究は立ち遅れていました。佐々木教授は、新規なポリエーテ
ル骨格合成法を独自に開発し、これまで合成が困難とされていたガンビエロールやギムノシン－Aなどの巨大ポリエーテル系天然物および構造類縁体の迅速かつ
高効率的な全合成を実現し、生物活性発現に関する重要な新知見を得るなど、これら天然物の作用機構解明への道を拓いたことが高く評価されました。
受賞者一覧については以下のURLを参照ください。
http://www.chemistry.or.jp/prize/winner.html#jyusyo-0