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研究

受賞

研究

福田教授が第5回日本分子生物学会三菱化学奨励賞を受賞会賞を受賞

福田教授が第5回日本分子生物学会三菱化学奨励賞を受賞会賞を受賞

2007.12.01 09:28

生命機能科学専攻・膜輸送機構解析分野

福田 光則

 私達の体の構成単位である細胞は、さらに様々な膜で包まれた細胞内小器官(オルガネラ)により構成されています。これらのオルガネラは決して独立した器官ではなく、「小胞(膜)輸送」を介して情報交換を行っています。適切な膜交通が損なわれるとヒトは様々な病気を発症することから、膜輸送は生命活動の維持に不可欠と考えられており、その制御メカニズムの解明は生物学・医科学における重要な研究課題の1つです。福田教授は、「膜輸送の異常により発症するヒト遺伝病Griscelli(グリセリ)症候群」に焦点を当て、この病気の分子レベルでの病態解明に取り組みました。Griscelli症候群は、膜輸送を司る低分子量Gタンパク質Rab27Aの欠損により色素異常(メラノサイトにおけるメラニン色素輸送障害)や分泌不全などを併発する重篤な遺伝病ですが、その発症の分子メカニズムはこれまで明らかではありませんでした。福田教授は、Rab27Aに特異的に結合する分子群(SlpとSlac2)を同定し、Rab27Aを介するメラニン色素輸送や分泌の分子メカニズムを初めて解明し、当該研究分野の発展に寄与したことが高く評価されました。
 なお、本賞は分子生物学の進歩に寄与する独創的・革新的な研究を発表し、将来の発展を期待し得る40歳未満の研究者に与えられるものです。

受賞者一覧については以下のURLをご覧ください。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/mbsj/ads/mitsubishi_chem_award/winner_heisei19.html