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研究分野

分子化学生物学専攻 :
分子ネットワーク講座

研究

植物分子適応生理 分野

植物分子適応生理 分野

 植物は、多様な環境因子が時空間的に変化する環境の中で生きています。本分野では、太陽光に含まれる紫外線UV-Bに対する応答・障害・修復を中心に、他の環境因子との複合的な影響(太陽紫外線・可視光、温度、重力など)、適応応答と破綻に至る機構を、イネ、シロイヌナズナ、ゼニゴケ等のモデル植物を材料に、分子細胞生物学、生理学的な解析を専門とした研究教育を展開しています。そして、植物のより高度な環境レジリエンス機構の本質を理解することを目指しています。

特色・実績

 太陽光を利用して生きる植物は、常に太陽光に含まれる有害な紫外線(UV-B: 280-315 nm)により様々な障害を受けています。中でもUV-Bによる重篤な障害の一つはDNAの損傷であり、植物はDNA損傷を絶えず修復しながら生きています。このDNA損傷や様々なUV-B障害に対する植物の修復、防御機構に加え、植物を取り巻く様々な環境変動に対する適応戦略機構に関して、分子、細胞、オルガネラ、そして個体レベルで解析しています。
 また、宇宙という低重力、高紫外線、放射線といったストレス環境に対する植物の応答を、国際宇宙ステーションや、地上ではクリノスタットといった特殊な装置を利用して解析しています。これらの研究を通して、植物が有する潜在的な能力を明らかにし、高度な環境レジリエンス機構の本質を理解すると同時に、これらの研究成果を近未来の地球環境、宇宙環境での植物育成技術の開発に貢献したいと考えています。
 
研究室URL https://www.lifesci.tohoku.ac.jp/PlantMolPhysAdapt/

教員紹介

教授 東谷 篤志 (兼)
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  • 植物の高温・低温障害に関する分子機序の解明と克服
  • 核とミトコンドリアの連携機構に関する研究
  • 細胞周期のチェックポイント制御機構に関する研究
  • 線虫を用いた微小重力下における筋委縮機構の解明
助教 寺西 美佳
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  • UV-B誘発DNA損傷により植物の遺伝子発現が変化するメカニズム解明
  • UV-Bがシロイヌナズナの開花に及ぼす影響に関する研究