統合生態 分野
生態系を特徴付ける多様性・複雑性・適応進化を統合的に理解する
研究分野
研究
地球上の生命を支える生態系は、無数の生物・非生物要素が相互作用することで駆動する巨大な複雑系です。この生態系の主役である生物は、長い進化の歴史の中でその姿や性質、多種との関係性を変化させ、驚くべき多様化を遂げました。
生態系の様々なレベル(個体群・群集・生態系)にみられる見事な調和や機能、規則性-不規則性、頑強性-脆さはどのように生じたのでしょうか。また、この生態系はいかにして地球上に誕生し、維持されてきたのでしょうか。
統合生態分野では、野外・室内での調査実験、数理・統計モデル、Empirical Dynamic Modeling等のデータ解析など、様々な手法を組み合わせることで、生態学的現象の本質を捉え、その背後に隠された共通原理を解明することを目指します。
研究課題は、(1)複雑生態系の構造や動態の理解、(2)大規模生態系データ(環境DNA調査・形質データベース等)に基づくデータ駆動型生態学の創設、(3)花の各器官への資源投資戦略・訪花昆虫の誘引戦略・種子生産戦略など植物の繁殖戦略に関わる適応進化、(4)生態系変動予測・制御・設計のための技術開発など多岐に渡ります。
植物の生態的性質がなぜ進化したのか、その究極要因を探ることが目的です。その性質を持つことが、生存や繁殖において有利 であったという視点から、その性質が進化した理由を見出そうとしています。研究手法は、野外調査・理論的解析が中心です。私自身および研究室の学生の最近 の研究テーマは以下の通りです。