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研究分野

脳生命統御科学専攻 :
細胞ネットワーク講座

研究

膜輸送機構解析 分野

膜輸送機構解析 分野

 私達多細胞生物体の基本単位である細胞は、さらに様々な膜で包まれたオルガネラ(細胞内小器官)により構成されています。これらのオルガネラは独自の機能を持ちますが決して独立した存在ではなく、「膜輸送(メンブレントラフィック)」を介して頻繁に情報交換を行っています。適切な膜交通が損なわれるとヒトは様々な病気を発症することから、膜輸送の分子メカニズムの解明は生物学・医科学における重要な研究課題の一つです。膜輸送を円滑に行うためには「交通整理人」の存在が重要で、私達の分野ではこの交通整理人役の蛋白質を同定し、その役割を明らかにすることにより、膜輸送の分子メカニズムの解明に取り組んでいます。

特色・実績

 細胞内では様々な「膜輸送」が行われていますが、私達の研究分野では、この中でも特に神経伝達物質の放出など神経細胞に特異的に見られる膜輸送現象、オートファジー(自食)、さらにはメラノサイトに特異的に見られるメラノソーム(メラニン色素含有小胞)の輸送に焦点を当てて研究を行っています。これまでに、低分子量G蛋白質Rab27が神経細胞においてリサイクル小胞をプレシナプス膜へ輸送すること、メラノサイトにおいてメラニン色素を輸送することを発見しています。また最近では、Rab33Bのオートファジー制御への関与やRab38のメラニン合成酵素輸送への関与も明らかにしています。このように私達の研究分野では、分子生物学、細胞生物学、生化学、分子イメージングの技術を駆使して、膜輸送の分子メカニズムを解明することにより生命現象を理解することを目指しています。

研究室URL http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/fukuda_lab/home-ja.html http://www.biology.tohoku.ac.jp/lab-www/fukuda_lab/home-en.html

教員紹介

教授 福田 光則
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  • 神経細胞に特異的な膜輸送を制御する分子基盤の解明
  • メラノサイトにおけるメラノソームの形成・成熟・輸送の制御機構の解明
  • オートファジーを制御する膜動態の制御機構の解明
  • 上皮細胞の極性形成を制御する膜輸送の分子基盤の解明
助教 笠原 敦子
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