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研究分野

生態発生適応科学専攻 :
個体ダイナミクス講座

研究

植物細胞動態 分野

植物細胞動態 分野

本分野では、植物の細胞のなかで何が起こり、それがどのように植物全体のかたち作りにつながるかを理解することを目指しています。具体的には、植物の受精卵を始めとする、かたち作りの中核を担う細胞に注目し、高精細ライブイメージングによる細胞内動態の解明や、遺伝子解析による制御機構の同定などを進めます。

特色・実績

植物は複雑な形をしていますが、それらのほとんどは、たった一つの細胞である受精卵にまで遡ることができます。私たちは、受精卵の内部で起こる変化をリアルタイムで捉えることに成功し、受精後に細胞内の極性がいったん損なわれ、その後、徐々に受精卵の内部で微小管やアクチン繊維といった細胞骨格が方向性を持って並ぶことで、非対称分裂に至ることを発見しました。受精卵の非対称分裂によって生じた2つの娘細胞は、それぞれ植物の地上部(葉や花)と地下部(根)を作る元となることから、私たちの発見は、植物の上下軸を作る初期の過程を明らかにしたと言えます。さらに、植物細胞の大半を占める液胞が、受精卵の内部でダイナミックに変形しながら下方向に移動することで、核が上方向に移動して非対称分裂に繋がることや、この非対称分裂によって液胞が下側の娘細胞に多く受け継がれることが、その後の胚のパターン形成にも重要であることなど、さまざまな仕組みが分かりつつあります。
 現在は、さらに多様な細胞内動態のライブイメージングを行い、受精卵のなかで何が起こるかを徹底的に解き明かそうとしています。加えて、受精後にどんな遺伝子の転写が始まるかを突き止めることで、受精卵の内部現象を制御する分子メカニズムを明らかにする研究も進めています。これらの解析を統合することで、受精という刺激から始まり、細胞のなかで一体何がどのように制御されることで、形作りの発生プログラムが駆動されるかを、一連の過程として理解することを目指しています。 細胞内のダイナミックな変化を直感的に捉えつつ、生き物の形作りの仕組みを根源から理解したい、というのが私たちの研究姿勢です。このワクワク感を、ぜひ一緒に味わいましょう!

教員紹介

教授 植田 美那子
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細胞極性、植物発生、ライブイメージング