ISME Journal 誌に嵐田さんの論文に出版されました

当研究室の嵐田遥さん (D2) の論文がISME Journalに出版されました。マメ科植物に共生する根粒菌のゲノムは,生育に必須な領域 (コアゲノム) と共生関係の構築に必須な領域 (共生アイランド) から構成されています。根粒菌の共生アイランドには大規模な構造変化がよく観察されますが,その変異メカニズムは明らかになっていませんでした。本研究はダイズ根粒菌において,共生アイランド上に多数分布する挿入配列 (IS) の間で相同組換えが生じることで,ゲノムの欠失や重複がダイナミックに生じることを示し,またその構造変異が通常培養中に確率的に生じることを明らかにしました。このような共生アイランドの多様性創出機構は,宿主となる植物がより有用な共生者を選抜する一助となると考えられ,根粒菌を用いたマメ科作物の増収や減肥へつながるさらなる研究の発展が期待されます。

Haruka Arashida, Haruka Odake, Masayuki Sugawara, Ryota Noda, Kaori Kakizaki, Satoshi Ohkubo, Hisayuki Mitsui, Shusei Sato and Kiwamu Minamisawa. (2021) Evolution of rhizobial symbiosis islands through insertion sequence-mediated deletion and duplication. ISME J. [Link] [プレスリリース] [報道]

梅雨の合間に圃場作業

本日は鹿島台にて圃場作業です。ダイズやミヤコグサを植え付け,畝間の雑草除去などのルーティンワークを行いました。植え付けたイネも元気に育ち,対照区との違いが気になるようになってきましたね。

本日は田植え日和でした

2021年度も鹿島台圃場でお米を育てます。本年度の実験は田んぼにおけるメタン発生を抑制する微生物とイネの相互作用に着目します。メタンは温室効果ガスの一つであり,田んぼが大きな発生源であることが知られています。そこで,イネと相互作用する微生物の中でメタンを消費する微生物を活用することで温室効果ガスの削減に寄与できると考え,両者の相互作用メカニズムの解明や微生物の有効な活用方法の模索を行っています。

みんなで田植え。とってもいい天気でした。

ミヤコグサが今年も咲きました

今日は鹿島台圃場でフィールドワークを行いました。圃場で越年させたミヤコグサは今が見頃ですね。本格的に圃場作業のシーズンが始まり,来週にはイネの田植えやダイズの播種が行われます。これから暑くなりますが,良き結果が出ることを祈りつつ頑張りましょう。

鹿島台圃場でのフィールドワークが始まりました

本年度も東北大学鹿島台圃場を利用して,イネ,ダイズ,ミヤコグサの研究を行います。本日は和久君 (M1) のプロジェクトに使用する圃場を準備し,防草シートを張りました。これから徐々に本格的な圃場作業がが始まりますので,皆さんがんばりましょう!

あと,GW明けには東北大学 生命科学研究科入試説明会がありますので,興味のある方はぜひご参加ください。

耕運機を動かす佐藤先生と後ろから見守る東くん

今年度の卒業生を送る送別会を行いました。

三浦君 (M2),木村君 (M2)が修士課程を修了しますので,送別会を行いました。送別会では,両名とも研究生活で得た経験を活かし,これからも頑張ると宣言されておりました。新天地でのさらなる活躍を期待しています。二人ともお疲れさまでした!

2020年度修士論文最終審査会が行われました

2月4日に修士論文審査会が行われました。共生ゲノミクス分野からは木村君と三浦君の二人が審査に臨みました。木村君は”根粒菌の共生窒素固定に必須なシグマ因子RpoH1によって制御される細胞機能の探求”,三浦君は”根粒菌の鉄硫黄タンパク質整合性におけるSufTの役割”という修士論文を発表しました。二人とも無事に発表が終わり,質疑応答でも楽しい質問やサジェスチョンがいただけて,とても有意義なものになったと思います。二人ともおつかれさまでした。

以下写真は先生からの労いケーキと発表者。

原さん博論審査会

1月29日に原沙和さんの博士論文公開審査会が行われました。博士論文のタイトルは”植物根に棲息するBradyrhizobium属細菌の生態に関する研究 -窒素循環機能と環境中の動態- “。ゲノム解析や接種試験などを駆使して,環境中でのBradyrhizobium属の多様性を明らかにし,農地における窒素循環の健全化に対するBradyrhizobium属細菌の有用性を示しました。

今回の論文審査会もオンライン開催で行われ,たくさんの方々に参加していただきました。原さんおつかれさまでした。

2020年最後の鹿島台圃場作業

東北大学鹿島台圃場にて,雪の下に埋まっているミヤコグサの採集を行いました。今回の採集をもって2020年の圃場作業は終了となります。

今年もミヤコグサをはじめ,ダイズやイネから十分にデータを集めることができました。鹿島台圃場の運営に関わった皆様,今年も一年ありがとうございました。来年もまたよろしくお願いいたします。それでは皆様,よいお年を。