
地球規模で環境が変化する中、資源の持続的な確保、生物多様性の減少、食料・水資源問題への貢献などが重要課題となっています。これらグローバルな課題への解決には、多様な生物がそれぞれ有する環境適応能力と可塑性と、その閾値を超えた際に生じる不可逆的な破綻を深く基礎から理解することが重要です。 生態学-発生学-進化学を融合した新たな分野が、環境変化と複雑な共生関係、生態系維持、進化、生物多様性の観点から最も重要です。発生学では、生物が本来生活する変動環境下での研究が必要です。また、生態学の分野でも、複雑な環境変化がどのようにゲノムや個体の発生に影響し、生物集団や生態系への影響を変化させるかという視点が重要になっています。 「生態発生適応科学専攻」では、このような生態学-発生学-進化学の新しいアプロー チから生物の発生・再生から環境問題までの解明をめざします。本専攻は、自然および生活環境、化学物資から薬剤、栄養、他種との相互作用を含めた様々な環境や環境変動が 細胞、組織、個体での発生現象へ及ぼす影響、さらには、生物集団、生態系への影響まで統合的に理解する新領域を担う組織です。
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