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研究科概要

生命科学に切り込む新たな3専攻

生命科学に切り込む新たな3専攻
 
 社会が多様化・複雑化し、競争原理が増すなかで、精神・神経疾患や心に問題を抱える人の数は経年増加、大きな社会問題になっています。脳科学研究は、分子・細胞レベルから、局所神経回路、大規模神経回路、さらには個体・集団レベルの行動の研究へと階層的な広がりを有しており、ヒトや様々な生物の個性や社会性の理解、精神・神経疾患の克服に向けて急速に深化・発展しています。これらの基盤を広く理解し、それぞれの専門性をより高めた高度な人材の継続的な育成が不可欠です。本研究科がこれまで育ててきた当該分野における研究教育実績をべースに、さらに発展させるため既存の分野と統合すると同時に、新たな分野を設けてこころとからだをコントロールする「脳」を中心に、細胞集団が生命を統御する仕組みについて教育研究する組織体制を構築しました。

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 地球規模で環境が変化する中、資源の持続的な確保、生物多様性の減少、食料・水資源問題への貢献などが重要課題となっています。これらグローバルな課題への解決には、多様な生物がそれぞれ有する環境適応能力と可塑性と、その閾値を超えた際に生じる不可逆的な破綻を深く基礎から理解することが重要です。 生態学-発生学-進化学を融合した新たな分野が、環境変化と複雑な共生関係、生態系維持、進化、生物多様性の観点から最も重要です。発生学では、生物が本来生活する変動環境下での研究が必要です。また、生態学の分野でも、複雑な環境変化がどのようにゲノムや個体の発生に影響し、生物集団や生態系への影響を変化させるかという視点が重要になっています。 「生態発生適応科学専攻」では、このような生態学-発生学-進化学の新しいアプロー チから生物の発生・再生から環境問題までの解明をめざします。本専攻は、自然および生活環境、化学物資から薬剤、栄養、他種との相互作用を含めた様々な環境や環境変動が 細胞、組織、個体での発生現象へ及ぼす影響、さらには、生物集団、生態系への影響まで統合的に理解する新領域を担う組織です。

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「生命の奇跡、微生物から植物、動物、様々な生物が合成する多様な有用物質」を解き明かし、それらを利活用することは新たな科学技術イノべーションに直結している。本専攻では、低分子化合物から核酸やタンパク質を含めた生体高分子、さらに、これらの集合体が生体内で作用する機序を明らかにすることから生命現象の本質的な理解に迫り、これら分子が生体内ではたらく仕組みを解明するとともに、生命現象を制御する方法論の創出と分子とゲノムの利活用を目指す教育研究を行います。 本専攻は、 化学と生物学を融合させた、基礎から産業への応用発展も視野にいれた研究教育、人材育成を集中的に行うものです。これらの教育研究により、生命現象の健全な制御法を開発し、また、医療・健康、農林水産・食糧に関する課題の解決に貢献する人材を育成します。

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