11月より訪問していたSongwattana博士の成果報告会を行いました.Songwattana博士の研究グループも訪日したため,報告会だけでなくグループ間での研究交流会に発展しました.丸一日かけて,研究成果を披露しあい,濃密なディスカッションができまして,大変価値ある時間となりました.
Dr. Songwattana ラボみんなで
東北大学 共生ゲノミクス Symbiosis Genomics
佐藤修正 Lab.
11月より訪問していたSongwattana博士の成果報告会を行いました.Songwattana博士の研究グループも訪日したため,報告会だけでなくグループ間での研究交流会に発展しました.丸一日かけて,研究成果を披露しあい,濃密なディスカッションができまして,大変価値ある時間となりました.
本日は当研究室の嵐田遥さんの博士論文審査会を行いました。
博士論文のタイトルは “Elucidation of cause and natural feature of cheating rhizobia,
and host defense mechanism against them” (Cheating 根粒菌の生成機構と生態,及びそれにたいする宿主マメ科植物の防御機構の解明) 。マメ科植物-根粒菌共生関係において,窒素固定を行わない根粒菌 (Cheater) が自然条件下で生じうることを示し,共生関係において宿主がその存在に対してどのように応答し,Cheaterを排除するかを明らかにしました。まだ詳細はオープンにできませんが,マメ科植物-根粒菌共生の見方が変わるような知見が得られたと思います。
嵐田さん,お疲れさまでした。
令和5年度の大学院入試 (第I期) 説明会が開催されます [Link]。
対面とオンラインにてそれぞれイベントを実施し,また研究科や各分野の紹介動画をオンデマンド配信する予定です (3月下旬~4月上旬予定)。イベント参加方法やオンデマンド動画視聴方法,および予定の詳細や変更等は生命科学研究科入試情報サイトにてアナウンスされますので,適宜ご自身で確認してくださいますようお願いいたします。
第II期入試説明会は9月23日(土)に実施予定です。詳細は生命科学研究科HPよりお知らせします。
興味のある方はぜひご参加ください。
Plant Omics: Advances in Big Data Biologyが出版されました。執筆を担当したのは第1章 Plant Genomics の部分となり,当研究室の番場と佐藤が著者に含まれております。全20章250ページ超の書籍となりますが,ぜひお手に取っていただけたらうれしいです。
MasaruBamba, KentaShirasawa, SachikoIsobe, NadiaKamal, KlausMayer, ShuseiSato (2022) ‘Plant Genomics’, CABI Books. CABI International. doi: 10.1079/9781789247534.0001.
当研究室の特任助教であるYusdarさんの論文がPlantPhysiologyより出版されました。植物は生育地を拡大する過程で様々な環境に適応したと考えられていますが,その適応の分子機構が詳細に明らかになった例は多くありません。我々の研究グループで行ったミヤコグサを用いた先行研究においても,ミヤコグサが日本での分布を南方から北方に拡大する過程で寒冷地域に適応したことが示されておりました [Link]。本研究ではその寒冷地適応への関連が示唆された2つの遺伝子 (FERONIA-receptor like kinase LjFER と S-receptor-like kinase LjLecRK) について解析を行い,これらの遺伝子が冬季の耐凍性の獲得に寄与したことを示しました。本研究成果は,多年生草本であるミヤコグサが厳冬期を乗り越える過程で獲得したユニークな寒冷地適応機構の証拠を示したのもであり,得られた知見を応用することで作物の耐凍性の選抜など幅広く応用されることが期待されます。
Yusdar Mustamin, Turgut Yigit Akyol, Max Gordon, Andi Madihah Manggabarani, Yoshiko Isomura, Yasuko Kawamura, Masaru Bamba, Cranos Williams, Stig Uggerhøj Andersen, Shusei Sato. (2022) Receptor-like kinases FER and SRK mediate Lotus japonicus freezing tolerance and climate adaptation. PlantPhysiology. [Link][プレスリリース][報道]
先月よりPongpan Songwattana 博士 (Suranaree University of Technology) が共同研究の一環で来訪しています。マメ科植物-根粒菌共生関係におけるType III エフェクターの研究を行います。3か月という短期間ですが,我々のラボにいい刺激を与えてくれそうです。ようこそ!
写真はSongwattana 博士が所属するSuranaree University of Technologyのラボ
Songwattanaさんは下段左から2番目
昨日は鹿島台圃場にて圃場作業を行いました。今年もイネが十分に採取できました。携わった方々に感謝を。採取したイネを用いて収量や乾燥重などの表現型や,根微生物群集などをこれから調査していく予定です。
本日はいつものごとく鹿島台圃場で圃場作業を行いました。だんだんと秋が近づくにつれて,稲穂も垂れてきております。品種によってはすでに収穫済みのものもありますが,来週にほとんど収穫する予定です。天気も良くていい季節ですね。
昨年度に当研究室で博士号を取ったMadihahさんの論文がDNA Researchより出版されました.ダイズにはさまざまな品種がありますが,各品種の生育適地は比較的狭いことが知られており,気候変動がクリティカルに各品種の生育に影響することが予想されます.我々は複数年にわたり,複数の播種期で大量のダイズ品種を栽培し,その生育を詳細に記録することで,ダイズの遺伝的効果 [G] ,環境効果 [E],およびそれらの交互作用 [G × E] を考慮した生育モデルを構築しました.この生育モデルを使用することで,特定の環境におけるダイズ品種の生育を予測することが可能となります.本研究成果は気候変動時代における持続的なダイズ栽培に貢献することが期待されます.
Andi Madihah Manggabarani, Takuyu Hashiguchi, Masatsugu Hashiguchi, Atsushi Hayashi, Masataka Kikuchi, Yusdar Mustamin, Masaru Bamba, Kunihiro Kodama, Takanari Tanabata, Sachiko Isobe, Hidenori Tanaka, Ryo Akashi, Akihiro Nakaya, Shusei Sato (2022) Construction of prediction models for growth traits of soybean cultivars based on phenotyping in diverse genotype and environment combinations. DNA Research. [Link]
本日は鹿島台圃場にてイネの収穫をしてきました。青々とした水田に分け入り,目的の個体を根っこから採集します。イネは基本的に地上部を刈り取られるものですので,根ごと採集されることは非常にまれだと思います。この作業はひたすらに体力勝負となりますので,安易にイネの根を採取しようとするのはおすすめしません。
燦燦と日光が照る中で屋外作業をするのは脱水や熱中症リスクが非常に高くなりますので,みなさん気を付けて作業しましょう。